ゴミ屋敷ではゴキブリなどの害虫被害も非常に多く報告されています。
本記事ではゴミ屋敷でゴキブリが大量発生する理由や、駆除方法について解説します。
近隣住居がゴミ屋敷で、ゴキブリによる被害や影響を受けている場合の対策についても紹介していますので、参考にしてください。
ゴミ屋敷でゴキブリが大量発生する理由は?
ゴミ屋敷は通常の住居よりも、ゴキブリが多く発生するといわれています。
まずはなぜゴミ屋敷で多くのゴキブリが発生するのか、その理由からお話しします。
ゴキブリのエサとなるものが豊富
ゴミ屋敷にはゴキブリのエサとなるゴミが常にある状態です。
生ゴミや食べ残しなどはもちろんですが、実は雑食であるゴキブリは、段ボールや紙なども食べてしまうのです。
ゴミ屋敷で暮らしていれば、ゴキブリは食べ物に困ることはありません。
このようなエサとなるものが豊富にある環境は、ゴキブリにとって非常に都合がよいのです。
隠れ場所が多くゴキブリにとって住みよい環境
ゴミ屋敷は、ゴキブリがひっそりと暮らすのに最適な環境が整っています。
高温多湿な場所を好む傾向にもあるため、空気がよどみやすい水回りなども、ゴキブリが過ごすのにぴったりな場所です。
段ボールや紙が積まれた場所など、物が多い場所はゴキブリが隠れるのにうってつけ。
特に片付けの頻度が少なく、モノの動きが少ない箇所が多くなる場所は、ゴキブリがよく巣をつくる場所となります。
家のあちこちにゴキブリが安心できる場所があるため、住みやすく外へ出ていくこともなくなってしまうのです。
駆除されないためどんどん繁殖する
ゴミ屋敷は常に物が多く、片付けられる機会がほとんどありません。
ゴキブリの繁殖力は非常に高いため、駆除されない状態が続くと、どんどん増えていってしまいます。
ゴキブリの産卵サイクルは約2週間~1カ月ほどで、1度に22~28個もの卵を産むとされています。
当然ゴミ屋敷の中にいるゴキブリの数は1匹だけではありませんので、産卵を繰り返すたびにどんどん増えていってしまうというわけです。
ゴミ屋敷状態を放置してしまえば、室内はあっというまにゴキブリが繁殖・増殖してしまいます。
ゴミ屋敷でゴキブリを発見した場合は、できるだけ早く駆除することがとても重要です。
ゴミ屋敷でゴキブリが発生したまま放置するのは危険!
ゴミ屋敷で発生したゴキブリをそのままにしておいた場合、大量に繁殖してしまうという以外にもさまざまなリスクや危険が潜んでいます。
一体どのような問題があるのか、わかりやすく説明します。
不衛生で健康被害を引き起こす
ゴキブリは、直接人を襲ったり刺したりすることはありません。
しかしさまざまな細菌を運ぶ媒介となるため、非常に不衛生で危険だといえます。
たとえばゴキブリが媒介する菌や感染症には、以下のようなものがあります。
- サルモネラ菌:腸内細菌の総称。人に感染すると腹痛や下痢、発熱や嘔吐などを発症します。
- 赤痢菌:腸内細菌の一種。下痢や発熱、腹痛などを発症します。
- ピロリ菌:胃の粘膜に生息する細菌。胃もたれや吐き気を引き起こし、場合によっては胃潰瘍や十二指腸潰瘍などの病気へと発展することもあります。
- O-157:病原性大腸菌のうち腸管出血性大腸菌のひとつ。激しい腹痛や嘔吐、発熱を引き起こします。
ほかにもゴキブリの糞や、体に付着するハウスダスト・カビなどが原因で、アレルギー起こしてしまう危険性もあります。
このように、ゴキブリが存在している環境は、決して衛生的だとはいえないのです。
漏電や火災の原因につながる
温かくて暗い場所を好む種類のゴキブリは、エアコンやテレビ、パソコンの周辺や機械内部をとても好みます。
このような場所に住み着き、糞などを排泄することで、電子機器がショートしてしまう危険性があります。
これにより機械が壊れてしまうトラブルや、漏電などが発生するリスクへとつながってしまうことがあります。
場合によっては、漏電がもとで火災が発生してしまうこともあるため、決して放置してはいけない問題となるのです。
ご近所トラブルにもつながりかねない
家の中に多くのゴキブリがいると、ご近所トラブルの原因にもなりかねません。
実はゴキブリは、ある程度の数になると、餌場を求めて新しい環境へと引っ越しをする修正があるのです。
特に集合住宅の場合は、ベランダや廊下、天井裏や各種配管を通して、ゴキブリが別のお宅へと移動していってしまいます。
近隣の方に迷惑をかけてしまうだけならまだしも、ご近所トラブルから管理会社などを通じ、最悪退去を命じられてしまう可能性だってゼロではないのです。
近所のゴミ屋敷でゴキブリが発生した場合の対策や対処法
最近やたらとゴキブリが発生すると思っていたら、原因は隣家のゴミ屋敷だった…。
このようなトラブルは決して珍しいものではありません。
自宅内でいくらゴキブリの駆除を行っても、隣家がゴミ屋敷のままゴキブリを放置してしまっていては、問題はいつまでたっても解決しません。
対策はいくつかありますので、まずはできることから試してみてはいかがでしょうか。
- 管理会社に報告と相談
- 侵入経路にブラックキャップ屋外用などを設置
- エアコンホースキャップなどでベランダからの侵入を防ぐ
- 室内で発見した場合はしっかりと駆除(燻製剤や殺虫剤)をする
アパートやマンションなどの集合住宅の場合は、管理会社や大家さんなどに状況を報告し、どうすればよいか相談することが大切です。
そのうえで、ゴキブリを侵入させない工夫を行い、万が一自宅に入り込んでしまった場合は、増える前に駆除をするよう対策をすすめましょう。
隣家が一軒屋などの場合は、一度市区町村へ相談し、対策を講じてみるとよいでしょう。
勝手に敷地内に入ってゴキブリを駆除するのはNGです。トラブルに発展しないよう、まずは自治体の指示を仰ぐようにすることが大切です。
ゴミ屋敷で発生したゴキブリの駆除方法は?
ゴミ屋敷でゴキブリが発生した場合、ゴキブリの駆除をするとともに、ゴキブリが住み着きにくい環境にしてあげることが大切です。
駆除には「くん煙剤」を使用するのがおすすめです。
まずは部屋を片付ける
ゴキブリが隠れられる場所をできるだけ減らすため、部屋を片付けることからはじめましょう。
食べ残しや飲み残し、ゴミなどは袋にまとめるか、排出してしまいます。またゴキブリの住み家となる段ボールは、できる限り処分することが大切です。
引き出しやクローゼット、押し入れなどに隠れていることも多いため、あらゆる戸や引き出しは開けておきます。ゴキブリが入り込んでしまうこともあるため、衣類や布団などは表に出した状態にし、ビニールシートなどで覆っておきましょう。
ゴキブリの逃げ道をふさぐ
次にゴキブリが外へ逃げ出すことがないよう、逃げ道となる場所をすべて養生してふさいでしまいます。
換気扇や換気口、窓の隙間や郵便受け、エアコンの室外機のホースの口などもしっかりと防ぎます。
ゴキブリを家から追い出すだけであれば逃げ道をふさぐ必要はないのですが、ゴミ屋敷の場合はNGです。
大量にゴキブリが外へと逃げ出すため、近隣トラブルの原因となってしまいます。しっかりと室内で決着をつけるためにも、逃げ道はすべてふさいでしまいましょう。
くん煙剤から守りたいものはビニールなどで保護しておく
そのまま、くん煙材を使用すると、衣類や食品、電化製品や持ち物などがくん煙剤まみれになってしまいます。殺虫成分が付着しないよう、ビニールシートなどをかけて保護しておきましょう。
ペットや植物、観賞魚などは必ず室外へ出すようにしてください。
また煙式の火災や煙報知機の場合は、くん煙剤に反応して警報が鳴ってしまうこともあります。こちらもあらかじめビニールなどで覆うなど対策しておくことが大切です。
加熱蒸散をおこなう
くん煙剤の種類に応じて加熱蒸散を開始します。
煙が出始めたらすぐに部屋を出て戸を閉め切り、2時間以上そのままの状態にしておきます。
使用後はタオルなどで口や鼻をふさいだ状態で入出し、1時間程度部屋の喚起を行いましょう。
後片付け
ゴキブリの死骸などをホウキとチリトリで回収します。
小さな虫やダニなど目に見えない虫の死骸を取り除くため、掃除機かけをお行うのがベストです。
食器などは念のため水洗いをしてから使用するようにすると安心。
出しておいた衣類や布団などをもとに収納しましょう。
ゴミ屋敷のゴキブリ駆除はプロに任せるのがオススメ
すでにゴミ屋敷と化してしまっている状態から、ゴキブリを完全に駆除するのはとても大変なことです。
十分に片付けができないまま駆除を行っても、隠れていたゴキブリが再び卵を産むなどするため、鼬ごっこのようになってしまうでしょう。
ゴミ屋敷のゴキブリ駆除にお困りの際は、プロのゴミ屋敷清掃会社に相談するのがオススメです。
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