昨今、社会問題となりつつある「ゴミ屋敷」。
話題に上るたびに「ゴミ屋敷の住人はどうやって生活しているのか?」と、ふと気になってしまう人もいるのではないでしょうか。
本記事では、ゴミ屋敷の住人がどうやって生活をしているのか、よくあるパターンなどをいくつか紹介します。
あわせてゴミ屋敷の原因や抱える問題、予防策にも触れていきますので最後までご覧ください。
ゴミ屋敷でどうやって生活しているのか?
ゴミ屋敷で暮らす人々は、一般的な生活とは異なる状況で日常を過ごしています。
今回は「床がモノで埋もれ、水回りなども十分に使えない」程度となっているケースで、住民がどのように生活しているのかについて触れていきます。
基本的には積み重なった物やゴミの上で生活
部屋の中には無数の物品やゴミが積み重なり、足の踏み場長いため通行が難しくなることがよくあります。
最初は物を端の方へよせて導線を確保しながら生活していますが、さらに物が増えることでスペースがなくなり、結果として積み重なった物やゴミの上で生活するようになります。
ソファーやテーブルなどは物に埋まってしまうため、使うことはできません。クローゼットなども開閉できなくなるため、扉を開けたままの状態で使うか、全く使わなくなってしまうのです。
炊事はほとんどせず、お弁当やカップ麺で済ませる
ゴミ屋敷で暮らす人の中には、キッチンを使って炊事をする人もいます。また中には、簡易コンロのみを使ってできるような調理をしているという人もいます。しかしこのように、自炊をして生活しているケースは非常に稀です。
多くの場合、キッチンシンクは使用済みの食器や調理器具で埋まり、コンロなども使えない状態です。そのため食事はコンビニやスーパーで購入してそのまま食べられるような、お弁当や惣菜、カップラーメンやインスタント食品などがほとんど。
生ゴミが出にくい分、悪臭には繋がりにくいですが、その分プラゴミなどが大量に発生する結果となります。
衣服は自宅で洗濯することは少ない
ゴミ屋敷では衣類が何十着も積み重なり、山積みになっているようなケースも多いです。ゴミ屋敷で暮らす人の場合、衣服を自宅で洗濯することはどうしてもむずかしくなります。
そのため、汚れた衣服をそのまま着続ける人もいます。
ゴミ屋敷で暮らしながらも外で働いている(学校に通っている)という人の場合は、コインランドリーを利用する人も。中には匂いが気になるようになったら、新しく買い足すといった生活をしている人もいます。
お風呂は外ですませるか、入らない
ゴミ屋敷は、お風呂や洗面台、キッチンやトイレなどの水廻りから汚れ、散らかっていきやすい傾向にあります。当然家のお風呂場は使えなくなってしまうのです。
あまり外に出ずにゴミ屋敷で生活している人の場合、まったくお風呂に入らないか、たまにボディーシートや水などを使って体を拭く程度だったりします。
とはいえゴミ屋敷で暮らしていても外で仕事をしているような場合には、匂いなどがしないよう清潔を心がけている人もいます。このような場合、銭湯やネットカフェのシャワーなどを利用するケースが多いです。
眠るときはベッドかひきっぱなしの布団
意外に思う人も多いかもしれませんが、ゴミ屋敷であっても寝床となる布団やベッドなどのスペースだけは確保されているケースが多いです。
逆にいうと家にいる間は、食事なども含めて、常に寝床となるスペースで生活しているという人がほとんどです。ただしベッドや布団の周りには、たくさんの荷物や不用品、ゴミなどが散乱している劣悪な環境です。
ゴミ屋敷化してしまう原因は?
住まいがゴミ屋敷化してしまうのには、さまざまな原因があります。
もちろんその原因や要因は一つだけとは限らず、複数の要因が重なってゴミ屋敷化してしまう場合もあります。
部屋を片付ける時間がない
日常の忙しさや仕事に追われる中で、部屋の片づけや物の整理が後回しになることがあります。
時間が限られているため、物品の整理や処分が難しくなり、ゴミ屋敷化へと繋がってしまうことがあるのです。
また夜勤などで在宅時間が合わず、ゴミ出しの曜日や時間に、ゴミを処分できないという人もいます。
単純に生活が不規則なために、ゴミ出しの時間にゴミを出せずについついため込んでしまうという人も少なくありません。
「次こそはちゃんと出そう」と思いながらも、気が付けば多くのゴミ袋が部屋の中にたまってしまう結果となるケースもあるのです。
身体的・精神的な問題で片付けが進まない
病気や年齢などによる身体の不調などにより、思うように家の片付けができなくなってしまうこともあります。
特別病気などをしていない場合でも、高齢になると体力がなく疲れやすくなるため、思うように片付けやゴミ捨てが行えなくなってしまうこともあるでしょう。
また精神的な疾患などが原因で、片付けたくても片付ける気力がわかないケースも。
このような精神的な問題は、大切な人を失ったときや仕事や人間関係によるストレス、うつ病などがきっかけで起こる場合もあります。
またADHDの特性により、段取りよく部屋が片付けられない状況が続いた結果、ゴミや不用品がたまってしまうケースもあるでしょう。
ストレスや不安感などから物を買いすぎてしまう
買い物をすることでストレスを解消しようとしてしまう人も、気が付けば家中ものであふれかえってしまっていることがあります。いわゆる買い物依存症の人などが、これに当たります。
またなんでもコレクション傾向にある人なども注意が必要です。物の要不要にかかわらず、欲しいと思ったら手元にそろえなければ気がすまなくなってしまうため、際限なくものを買ってしまうのです。
いずれのタイプも、精神的に問題を抱えているケースも珍しくありません。自身では歯止めがきかないことも多いため、気が付くとゴミ屋敷と化してしまっている場合も多いのです。
認知症を患っている
認知症を患うと、さまざまな理由からゴミ屋敷化しやすくなります。
ゴミ出しの曜日の区別がつかず、ゴミ出しを忘れてしまったり。物を置いた場所やしまった場所などがわからなくなり、同じものを複数買ってしまうといったこともあります。
また認知症になると漠然とした不安感に襲われてしまったり、物への執着が強くなってしまったりすることも。これにより、不要なものが判断できず、物が捨てられなくなることも多くなります。
物が捨てられない
何らかの精神疾患や強い不安感、寂しさなどが原因で、物を手放すことができなくなってしまうこともあります。
ものをため込んでしまう「ホーダー」と呼ばれる精神疾患や、強迫観念から物が捨てられない強迫性障害などは、こうした傾向が非常に強いです。
物への執着が強く、あらゆるものに思い入れがあるため処分ができなくなってしまうのです。他人から見るとあきらかにゴミだと思われるものも、「もったいない」からと捨てられない人もいます。
ゴミ屋敷生活から脱するための解決法は?
ゴミ屋敷化してしまった家をきれいにリセットするには、自分だけの力では正直難しいところがあります。
可能であれば、親族や友人、場合によっては行政やプロの手を借りて片付けることが大切です。
親族に片付けを手伝ってもらう
心身や体調に問題がある場合には、自力で片付けを行うのはとても困難です。家がゴミ屋敷であることは親族に相談しにくい問題であることは間違いありません。しかし問題をそのままにしてしまえば、いずれ親族にも迷惑をかけてしまいかねません。
とても勇気がいることですが、何とか片付けの手助けをしてもらえないか相談してみるのもひとつの方法です。もちろん自分自身でできる範囲の片づけを行う努力は大切です。ゴミ屋敷問題を解決するために、まずは一歩でも進んでみましょう。
友達に相談してみる
高齢の方の場合は、なかなか友人知人に助けを求めることは難しいです。しかし学生さんや新社会人など、若いこの場合は、相談すれば気軽に手伝ってくれる友人がいたりする場合もあります。こちらもとても勇気がいることですが、真剣に相談すれば力になってくれる友達はいるものです。
ただし片付けが実現した後は、決してリバウンドしたりしないよう努力を続けることなどが大切。決して甘えすぎず、感謝の気持ちをもって接することがのちの人間関係も保ってくれるでしょう。
ゴミ屋敷清掃業者(不用品回収業者)などプロに任せる
短時間できれいに片づけたいのであれば、プロのゴミ屋敷片付け業者などを頼るのが一番です。
不用品回収業者やゴミ屋敷清掃業者であれば、分別や仕分け、不用品などの運び出し作業もすべて任せることができます。
費用は掛かってしまいますが、親戚や友人に相談する際の気づかいやストレスなど感じずに、しっかりと片付けてもらうことができます。
できれば一度にまとめてすべて片付けてもらうのがベストですが、費用的に難しい場合には予算に応じて相談するといったことも可能です。
片付けに関するアドバイスなどももらうことができますので、困っているときは頼るのが最善でしょう。
ゴミ屋敷問題の解消には不用品回収業者がおすすめ
ゴミ屋敷化してしまうのには、さまざまな理由や原因があります。しかし住人の気持ちだけでは、思うように解決できないケースがほとんどです。
ゴミ屋敷から脱するには、周囲の人の力添えややプロの力が必要不可欠となります。
すぐにでもゴミ屋敷の片付けが必要な場合には、不用品回収業者やゴミ屋敷清掃業者の手を借りるのがおすすめです。
不用品回収受付センターでは、多数の優良不用品回収業者を紹介しています。
業者選びにお困りの際は、ぜひランキングなどを参考にしてください。