本記事では、ゴミ屋敷でのお風呂事情や日常生活についてお伝えします。
近年、社会問題にもなりつつあるゴミ屋敷。どうやって生活しているのかと気になる人も多いのではないでしょうか。
ゴミ屋敷に住んでいる人は、見た目からわかると思われがちですが、実はゴミ屋敷に住んでいると普段の見た目からは全く判断できないという人も多いのです。もちろん見た目やニオイでわかるという人もいますが、外見から判断できないという人は、お風呂やその他の生活をどうしているのでしょうか。
ゴミ屋敷ではお風呂をどうしてる?
ゴミ屋敷でお風呂場が使えない場合、「お風呂に入らない」「洗面所・キッチンで済ませる」「銭湯を利用する」という3つのパターンがあります。
お風呂に入らない
まずは、お風呂に入らないというパターン。ゴミ屋敷で寝るところ以外スペースが空いていないという場合、家でお風呂に入ることができず、外にも簡単には出られないため、自然とお風呂に入らなくなってしまいます。
なかには、お風呂には入らなくても、ペットボトルの水でぬらしたタオルで体を拭くという人もいるようです。
洗面所・キッチンで済ませる
洗面所やキッチンが使える状態の場合は、水道で済ませることもあります。水道を使えれば、髪の毛を洗ったりお湯を使って体を拭いたりすることもできます。
水で直接体を洗えれば、清潔さを保ちやすくなり、ゴミ屋敷に住んでいることもバレにくくなります。
銭湯を利用する
そのほか、銭湯を利用してお風呂に入る人も多いようです。銭湯であれば、自宅のお風呂が使えなくても、温かいお湯で体や髪の毛を洗うことができ、毎日清潔さを保つことができます。
石鹸類やタオルがあるところも多く、仕事帰りに利用してから帰宅する人もいるようです。
銭湯を利用している人は、ゴミ屋敷に住んでいる人のなかでも、周りにゴミ屋敷に住んでいるとバレなくない意識が高いため、周囲の人には気づかれていない傾向があります。
ゴミ屋敷ではどうやって生活しているのか
続いて、ゴミ屋敷に住んでいる人が、どのような日常生活を送っているのかみていきましょう。
寝る場所
どのレベルのゴミ屋敷であっても、基本的に寝る場所だけは確保されています。寝る場所が確保できなければその場所で生活できないため、別の場所に移る必要が出てきます。
ただし、ベッドや布団だけゴミがないケースや、ゴミの上に衣類や布団を敷いて寝床を作っているケースなど、寝る場所をどのように確保しているかは人によって異なります。
トイレ
お風呂が使えないレベルのゴミ屋敷であれば、トイレも使えないのが通常です。この場合、自宅で排泄するとなると、ペットボトルやビニール袋に入れることになります。
さらに、排泄物が入ったゴミも室内に放置されることになるため、トイレが使えなくなったゴミ屋敷では悪臭や害虫、害獣が発生します。そのため、非常に不衛生な環境で生活している実態があります。
洗濯
洗濯については、服を洗わず着まわす人とコインランドリーを使う人に分かれます。キッチン・洗面所が使える場合は、手洗いする人もいます。
とくに、外で仕事をしている人やゴミ屋敷に住んでいることがバレたくない人は、外に行くときだけでも清潔さを保たなければなりません。そのため、こまめに手洗いまたはコインランドリーで洗濯をしている人が多いようです。
食事
食事は、自炊ができる環境がないため、外で食べるか、コンビニ弁当・カップ麺・インスタント食品で済ますのが通常です。ゴミ屋敷になると冷蔵庫が使えなくなるため、冷凍食品は購入できません。飲み物も同様に、ペットボトルや缶に入ったものを飲むことになります。
よって、ゴミ屋敷では、食べ残しや飲み残し、食べ物・飲み物の容器がゴミの大半を占めます。
ゴミ屋敷のお風呂の掃除方法
なかには、「お風呂を使えるようにしたい」「家族の家をキレイにしたい」などの理由から、自力でのお風呂場の掃除を考えている人もいるでしょう。ここでは、お風呂の掃除方法を確認しておきましょう。
モノ・ゴミを全て取り除く
まずは、お風呂場にあるモノとゴミの全てを取り除きます。髪の毛やゴミが詰まっているケースが多いため、手作業で取り除けるものはできるだけ取り除いておくのがポイントです。
地域によっては、不燃ゴミ・可燃ゴミ・プラスチック資源などと、分別する必要があるため、自力で掃除する場合は分別ルールに要注意です。
お風呂場の汚れの特徴と掃除方法
お風呂場の汚れは、汚れによって掃除方法が変わります。性質に合わせて洗剤や掃除方法を変えてキレイにしましょう。
皮脂汚れにはアルカリ性
浴室や風呂釜の皮脂汚れは酸性の汚れなので、反対の性質を持つアルカリ性の洗剤、または重曹を使って掃除するのが効果的です。汚れがひどい場合は、洗浄力の強いアルカリ性洗剤や重曹に浸け置きしてから、スポンジで擦り洗いをしてください。
手が荒れる可能性があるため、ゴム手袋やビニール手袋をして作業しましょう。アルカリ性の強い洗剤だと付着した直後にはわからず、痛みを感じるころには皮膚のタンパク質を溶かしているという可能性もあるため要注意。
水アカ・石鹸カスには酸性
水アカ・石鹸カスはアルカリ性汚れなので、酸性の洗剤かクエン酸が効果的です。多少の水垢・石鹸カスであれば弱酸性の洗剤で構いませんが、ゴミ屋敷のように汚れがこびりついている場合、強い酸性の洗剤を用意しましょう。頑固な汚れには研磨剤が入っているものがおすすめです。
酸性の洗剤は皮膚に付くとただれるため、ゴム手袋やビニール手袋をしましょう。酸性の場合は、皮膚に付いた直後からピリピリした痛みを感じます。
ピンク汚れ・ぬめり・黒カビには塩素系
菌が原因で発生するピンク汚れ・カビや、複合的な汚れによるぬめりには、塩素系の洗浄剤や漂白剤を使用します。塩素には除菌や消臭効果もあるため、菌による汚れやぬめりを一層できます。
カビに関しては、根本まで薬剤を浸透させられるよう、カビ取り剤を塗布して30分ほど放置するようにしましょう。しつこいカビには、ラップをしてカバーをすると効果的です。
家でお風呂に入りたい!ゴミ屋敷から抜け出すためには?
最後はゴミ屋敷から抜け出すためのポイントをまとめて確認しておきましょう。
自力で片付ける
片付けさえできれば、自力でゴミ屋敷から脱出することは可能です。まずは、手の届くものから少しずつ分別をして、ゴミを減らしていきます。一般的に、一度にゴミを排出できる量は自治体によって決められているため、少量ずつゴミ収集に出すか、不用品回収業者などに引き取ってもらう必要があります。
また、悪臭・害虫・害獣が発生しているようなゴミ屋敷では、片付けによって近隣に迷惑がかかる可能性があります。害虫・害獣が周りに逃げないよう駆除し、ある程度片付けが進むまで窓や玄関を閉めて作業しなければなりません。
自力で片付けられる基準
基本的には片付ける部屋面積が小さく、ゴミの量がお腹よりも下にある場合は自力での片付けが可能です。反対に、「部屋の広さが3DK以上」「ゴミが天井まで達している」という場合や、「水回りが全て使用できない」という場合は業者への依頼が向いています。
片付け業者に依頼する
ゴミ屋敷を確実に片付けるのであれば、ゴミ屋敷の片付けを請け負っている専門業者に依頼するのがおすすめです。ゴミ屋敷になる原因はさまざまですが、「片付けが苦手」「忙しくて片付ける時間がない」「ゴミ出しの時間にゴミを出せない」など、自力での片付けが難しいケースがほとんどです。そのため、自力で無理して片付けを始めても、やり切れないケースのほうが多くなります。
費用を抑えるためにできること
業者に依頼するとなると、気になるのが費用の問題でしょう。費用を抑えたい場合は、できるだけ自力で片付けを進めておくことが効果的です。ゴミ屋敷の見積もりでは、室内の状態もさることながら、ゴミの量が金額に大きく影響します。少しでもゴミを減らしておくことで、出費を抑える効果があります。
ゴミ屋敷清掃業者の選び方
もちろん、料金や口コミをしっかりと比較して、お得な業者を選ぶことも重要です。どうしても金額が安い業者を選びがちですが、実績や評判を調べ、料金に対するサービスの質を確認しましょう。
また、自治体から許可を受けているかも要確認です。業者が家庭からゴミを回収するには「一般廃棄物収集運搬業許可」を、不用品の買取・売却を行うためには「古物営業許可」を取得しなければなりません。いずれも許可番号をもとに確認しましょう。
ゴミ屋敷のお風呂・部屋掃除は業者に頼るのがおすすめ
ゴミ屋敷の清掃では、業者への依頼がおすすめです。とくに、お風呂を含めた水回りは、頑固な汚れが多く、汚れが詰まっているケースも多くあり、自力での清掃は簡単ではありません。また、ゴミ屋敷の内部は不衛生で心身の健康悪化や火災のリスクがあるため、一刻も早く解消したいところです。業者に頼れば、スムーズに片付けられ、短期間で快適な環境で暮らせるようになります。
なかには、「他人にゴミ屋敷を見られるのは…」と躊躇する人もいるでしょうが、業者にとっては慣れたものなので、気負わずまずはプロに相談してみましょう。
ゴミ屋敷や汚部屋の片付けがスムーズに進む不用品回収業者なら不用品回収受付センターで簡単に見つかります。
片付け代行サービスも展開している業者もありますので、ぜひ確認してみてください。